高齢者施設の献立作成のポイントとは?チェックすべき項目をご紹介!

公開日:2024/01/15
高齢者施設の献立作成のポイントとは?チェックすべき項目をご紹介!

高齢者施設で出される食事は、単なる食事提供以上の役割を持っています。栄養バランスを適切に保ち、食の安全や楽しみを提供するからです。高齢者施設で献立を作成するには何に気を付ければよいのでしょうか。本記事では高齢者施設の献立作成の流れや作成時のポイント、作成後にチェックすべき項目についてわかりやすく紹介します。

高齢者施設の献立作成の流れ

高齢者施設で献立を作成するとき、どのような順番でメニューを作ればよいのでしょうか。献立作成の大まかな流れを解説します。

1.施設にいる高齢者の身体状況などの特性を確認する

2.栄養管理の目標を設定する

3.食事摂取基準を用いて給与栄養目標量を定める

高齢者施設の献立といっても、施設の利用者の状況によって必要な食事は異なります。配慮すべき点は全部で4つです。

・年齢や性別

・身長や体重

・日常の身体活動量

・利用者個々の配慮すべき事情

施設で実施している健康診断の結果などを踏まえ、どのような人が施設を利用しているか把握しましょう。また、アレルギーなど利用者個々の事情についてもしっかり知っておかなければなりません。

利用者に関する基本的な情報を把握したら、施設の栄養管理目標の設定に移行します。たとえば、利用者全体でみたときカルシウムが不足しがちであれば、カルシウムを多く含む食材の使用頻度を高めなければなりません。

このとき重要なのは、目標を明確に数字で示すことです。1食あたりのカルシウム量を〜ミリグラムに設定するなど目標を具体化しましょう。食事で不足するのであれば、おやつで積極的にカルシウムを摂れるようにします。

最後に、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)を参考に給与栄養目標量を設定します。給与栄養目標量とは、個人や集団に食事を提供するときの栄養素の目標量のことです。施設利用者の状況を把握したうえで、必要な栄養素を盛り込んだ献立を作成します。

高齢者施設の献立作成のポイント

高齢者用の献立を作成するときに配慮すべきポイントを整理します。

・利用者の状況に合わせた食材を選ぶ

・食べやすくなるよう調理する

・味付けや調理方法が偏らないようにする

・食材が無駄にならないよう配慮する

・旬の食材を取り入れる

・衛生管理がしっかり確保できる献立にする

施設利用者の状況によって使用する食材を選ぶ必要があります。繊維が多く硬いごぼうやレンコン、イカ、タコといった食材は咀嚼が大変です。粘り気が多い餅はのどを詰まらせてしまうかもしれません。きな粉のように、粉っぽい食べ物はむせる原因です。利用者の状況を踏まえ、どの食材・料理であれば食べやすいのか配慮する必要があります。

調理によって食べやすくすることも大事です。葉物を軟らかく煮込む、パサつきがちな食材にはとろみや油を足して口当たりをよくするといった、高齢者向けの食事ならではの工夫が必要です。揚げ物や醤油味ばかりといった調理方法、味付けの偏りがないよう気を付け、旬の食材を取り入れ飽きの来ない食事にすることも大切です。

こうした工夫のほかに、食材が無駄にならないようにする工夫や、万全の衛生管理などにも配慮が必要です。一度に多くの食事を作るため、調理しやすい工程を考える必要もあるでしょう。さまざまなことに配慮しなければならないからこそ、施設利用者の満足と調理担当者への負担の軽減を両立できる献立の作成が必要なのです。

献立作成後にチェックすべき項目

献立を作成したら、以下の点をチェックしましょう。

・必要な栄養素が取り入れられているか

・調理方法に偏りはないか

・季節感が盛り込まれているか

でき上がった献立に、準備段階で必要と判断された栄養素が盛り込まれているか確認します。具体的には、給与栄養目標量と実際の栄養量を比較し、大きな差がないか確認します。東京都の「栄養管理報告書集計結果」では誤差が10%以内のものは「一致」とみなしているので、基準にするとよいでしょう。

調理方法に偏りがないかもチェックします。揚げ物が連続していないか、煮物ばかりになっていないかなどバランスについて確認しましょう。味付けについても連続していないか注意します。

栄養素を満たしているからといって、食事に変化がなくてもよいというわけではありません。利用者の食欲を増進させるための工夫も必要です。そのために大事なのは季節感を盛り込むことです。旬の食材を使い季節感を演出できますが、行事やイベントに対応した食事を盛り込むことも必要です。

お正月のお節料理、お花見時期の山菜料理、ひな祭りのちらし寿司、ハロウィンのカボチャ料理、クリスマスケーキなどイベントにあわせた食事で、季節を感じやすくなります。また、利用者の誕生日やパンのバイキングなど、いつもと違う特別感を出すこともできます。

まとめ

今回は、高齢者施設で献立を作成する際のポイントや、作成後にチェックすべき項目についてまとめました。食の楽しみは年を重ねても大事なことです。食事は、単なる栄養の補給だけでなく、身体機能や認知機能の維持にも大きく関わります。毎日の食事に楽しみを見出しつつ、栄養バランスがとれた食事を摂ることが健康長寿の秘訣です。今回の記事が献立作成の参考になれば幸いです。

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